社労士豆知識

給与計算をアウトソーシングするメリット・デメリット

企業が成り立つ上で欠かせないもの。

それは人材。
そしてその人材には、給料が発生する。

勤怠情報を集約して、給与計算を行い給与を支払う。
言い方が悪いが、この繰り返しだ。

これからの時代、そんな専門性があるわりに重要な給与計算についてはアウトソーシングも選択の一つだ。

10年余り行っている私にとって苦渋な記事だが、給与計算をアウトソーシングするメリットデメリットをまとめていきます。

 

Contents

アウトソーシングのメリットを活かすために給与計算を理解しよう

給与計算の流れは、ルーティン業務として毎月同じ作業を行う。

月ごとの勤怠情報を回収し、勤怠情報を給与システムに入力。

その後に、給与計算を行い社会保険料・雇用保険料・所得税・住民税を控除して従業員ごとに給料を振り込む。

給与計算に欠かせない勤怠情報の回収

企業によっては、タイムカード、エクセルでまとめる、紙に手書きするといった方法で回収する。

大手企業であれば、そんな古い方法と思う方法もいまだ中小企業には存在する。
私の会社でもタイムカード、紙媒体にチェックを行い回収している。

中小企業はいまだそのような状況で作業を行っているのが実情だ。
そんな手間暇かけた情報を回収して、給与システムに手入力して計算を行う。

アウトソーシングするメリットの塊!給与計算後の給与明細発行!

給与計算を行って終わりではない。
その情報を給与明細に打ち出し、従業員に発送。

従業員が多ければ多いい程、この作業には時間がかかる。
私の会社では従業員1000人近くいる。

その1000人に対して、給与明細を封筒に同封して発送している。
1日がかりの作業であり、人件費及び発送代を含めると20万円近く掛かっている。

 

毎月の給与計算の集約こそ年末調整はアウトソーシングすべし!

総務、経理にとって一番のイベント業務。
毎月の給与計算で蓄積した情報を、年末にまとめ上げて源泉徴収票を作成する。

給与計算時に控除される所得税は、毎月概算で計算して控除している。
その控除額を年末に正確な金額として計算しなおす。

理由としては、

  • 扶養者の正確な給与をもとに再申告
  • 私的保険の支払い金額を申告
  • 住宅ローン控除を申告等々

といった、従業員の各々の状況をまとめ上げるためだ。
扶養していたつもりが、うっかり扶養範囲以上の所得を得てしまうなんてことは珍しくない。

一人一人の状況を把握したうえで、年末調整を行う。
記入ミス、未提出があれば従業員との連絡確認を行う。

非常に、労力が伴う作業だ。

給与計算で手間暇かかる住民税はアウトソーシング!

年末調整をした結果、支払報告書を市区町村に提出することで5月に特別徴収額通知表が会社に届く。

それらをもとに、従業員から1年間かけて住民税を徴収し市区町村に納付する。
この作業も、通知表じたい市区町村で異なるうえに徴収額も従業員ごとに異なる。

給与システムに入力を行うことも非常に手間な作業だ。

細々した事務手続きは社労士にアウトソーシング

給与計算以外にも、入社手続きから退職手続きまでには様々な手続きが発生する。

  • 社会保険の取得喪失手続き
  • 雇用保険の取得喪失手続き
  • 傷病手当の手続き
  • 労災手続き
  • 労働保険料の計算
  • 法人税の計算
  • etc

挙げるときりがないほどにある。
しかし、それらはルーティン業務の要素が多いい。

 

給与計算の外注・アウトソーシングの利用率は高い?

日本においての利用率は、まだまだ10%~20%と利用率は低い。

そこには理由があり、アメリカや州ごとに法律が異なる場合、その点に特化した企業に依頼することでメリットがあります。

その反面、日本は統一された法律であり、さらに人材を重んじる風土もあります。

外部に委託するのではなく自社力を高め内部で仕事を行うことが主流で。

しかし、働き方改革なる法改正や終身雇用の崩壊、さらに海外との企業競争が激化と今までと同じでは競争力で負けてしまう。今後は、着実に利用率が上がっていくことだろう。

 

給与計算を外注・代行・アウトソーシングするメリット

前述したように、給与計算は重要な業務のわりにルーティン業務が多いのが実情です。

10年間続けてる私としては切ない話ですが、その業務を外部委託することでどの程度のメリットを挙げていきます。

安定した給与計算が出来るメリットこそアウトソーシングの神髄

専門性が求められる給与計算を、専門家に依頼することで正確かつ安定して行うことが出来ます。

専門性が高いゆえに、自社内で行う場合どうしても知識経験のある人材に業務が集中しがちです。

しかし、その人材が病気やケガで休むことで業務が滞ってしまうリスク管理も出来る点は、大きなメリットです。

 

給与計算をアウトソーシングすることでコストを固定化できるメリット

人材を活用すると基本給以外にも残業代、繁忙期であれば休日割増等々、変動して人件費が発生します。

しかし、給与計算をアウトソーシングすることでコストが固定化され予算がたてやすく、財務面でも助かるメリットがあります。

 

アウトソーシングすることで自社内で給与計算の育成が不要なメリット

給与計算は専門性が必要で、自社内で行うと育成が必要です。

更に、給与計算関連の法律は目まぐるしく法改正が行われます。

さらに、自社内の業務量が大きく減ることで、自社内の人件費を減らすもことも出来ます。

その結果、人材の労働時間を別のコア業務に回すことも可能です。

法改正にも対応してもらい、自社内の人件費を別に回せることは、企業にとっても大きなメリットの一つになります。

 

給与計算を外注・代行・アウトソーシングするデメリット

何においてもそうですが、メリットがあればデメリットもあります。

給与計算のアウトソーシングにおいてはどのようなデメリットがあるか挙げていきます。

 

アウトソーシングすることで自社内の給与計算の能力が向上しないデメリット

給与計算をアウトソーシングする上で、一番のデメリットです。

専門性の高い業務を外部に頼ることで、自社内での情報更新が進まなくなる傾向があります。

給与や人事労務に対する質問相談、法改正による就業規則の改定とリアルタイムで行うことが出来ない上に、コンプライアンスの希薄化の恐れもあります。

やはり、ある一定の育成や研修は必要になるでしょう。

アウトソーシングをしても給与計算の事務負担は残るデメリット

アウトソーシングする以上、自社内での情報更新があればしっかり提供しなければならないのが実情です。

全て任せるなんてことは出来ません。

新入社員の情報、扶養者の変更、住所変更と細々とした内容まで給与計算には影響があります。

勤怠管理同様に、それらを取りまとめてミスなく管理することはどうしても必要になります。

 

ルールが変わると費用が掛かる給与計算のアウトソーシングデメリット

企業の就業規則の改定、賃金規定の改定があれば給与計算のシステムも変更する必要がああります。

多少の変更であれば問題ないかもしれませんが、法改正や賃金規定の変更は思いもよらない場所にも影響する可能性があります。

給与計算関係の修正がある場合は慎重に検討して、追加費用が発生することも覚悟しましょう。

 

給与計算のアウトソーシングを失敗しな為には?

あくまで目安と私的な見解が含まれますが、企業規模によっては依頼する内容も異なってきます。

規模別にベストなパートナーを挙げていきます。

ポイントとしては、急な企業成長にも対応出来るようにある程度、先を見据えた検討も必要です。

 

少人数であれば給与計算以外にも対応してくれる税理士!

少人数であれば、自社内で行うことを勧めます。

しかし、10名であれ100名であれ給与計算方法は変わりません。

自社内で行うことが不安であれば税務関係も相談できる身近な税理士事務所に依頼することがベストでしょう。

 

社員数が増えてきたら給与計算のエキスパートの社労士!

企業も大きくなってくると労務関係の事務手続きも煩雑化してきます。

その点を踏まえると、税理士だけではなく社労士の検討も必要です。

理想は、税務面と労務面ともにリスク管理を行うためにも税理士と社労士両社との顧問契約をするといいでしょう。

 

給与計算の外注・代行・アウトソーシングの選定ポイントは?

選定する上で、重要になることは前述した職務分析をした結果、「何を求める」かです。

求めるものが明確にならなければ、人材をもて余してコストだけ掛かってしまう恐れがあります。

その点に、気を付けて選定ポイントを挙げていきます。

 

給与計算のアウトソーシングには何よりも正確性!

給与計算で何よりも求めるものは正確性。

正確性に関しては、何を求めるかは関係なく必須項目です。

しっかりとした業務フローがあり、二重三重と万全なチェック機能を提案できる業者を選定すべきでしょう。

更に、プライバシーマークを取得しているとなお信頼性が高まるポイントです。

 

スピードと柔軟性も給与計算のアウトソーシングには必要!

企業によって、勤怠情報の集約方法はことなるはずです。

タイムカード、エクセル表、手書き、または現場ごとに管理方法が違うということも珍しくありません。

しかし、アウトソーシング先には統一したデーターを求められることが多いいです。

きっちりと企業に合った収集方法や状況に即して、スピーディかつ柔軟な対応をしてくれる点も、選定のポイントの一つとなるでしょう。

業種によって異なる給与計算方法はサービスや専門性も大事!

給与計算が出来るだけでは、正直物足りません。

通常の労働時間制、変形労働時間制を利用と業種によって異なります。

更に、日勤・夜勤・交代制と労働時間制や働き方で給与計算の方法も異なる。

しっかりと、同じ業種を多く扱っている業者の選定も必要となり、不得意にする業者に依頼してしまうと、システム構築に無駄なコストが掛かる恐れもあります。

実は最も大事?月々の給与計算のアウトソーシング料金!

コストランニングとして毎月掛かる分、安いにこしたことはありません。

しかし、安い高いを判断するためには、何を求めるかを明確にしなければ見積もりじたい出すことも難しいです。

明確にしたうえで数社から見積もりを出してもらい、比較検討が必要です。

曖昧なまま依頼してしまうと、不必要なことまで依頼してしまう恐れがあり無駄なコストまで発生しかねません。

毎月かかる以上、妥協せずに徹底的な検討ののち業者を決めましょう。

 

給与計算のアウトソーシングまとめ

いかがでしょうか?アウトーシングする部分としない部分、する必要があるかないかの参考になったでしょうか?

何よりも大事な事は、「何を求める」かです。

それにより、自社内の一人当たりの人材の生産性、業務の効率性を図り企業の競争力に繋げることが出来ます。

競争力に繋がらないアウトソーシングは無意味と言っていいでしょう。

総務・経理といった企業の裏方だけの目線ではなく、営業側からの視点も踏まえてあらゆる視点から検討を行うべきです。

さらに、これからも労働力の減少は顕著。

人材を探すのではなく、業務を減らすといった考えにシフトチェンジしなければ、今後も無駄なコストが発生し続けることでしょう。

経費削減にも限界がある中、業務を減らすことができるかできないかで企業の成長速度が決まるといっていい。

 

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しゅん太郎
しゅん太郎
学生になった嫁、娘、息子、犬、猫 そしてをマイホーム背負ったサラリーマン32歳 趣味 ケツメイシの曲で騒ぐ、犬猫とじゃれる 資格 社会保険労務士